ENHYPEN1 の曲「Attention, please!」について、楽曲構成やタイトル・歌詞の意味/解釈、ダンスの見どころや関連映像など、曲にまつわる様々な情報を整理しまとめておきます。
この記事をご覧になった方が曲への理解度が高まり、Attention, please! をより楽しんで聴かれると嬉しいです。
Attention, please! を要約すると、こんな曲 (7分類)
「Attention, please!」の曲を、基本情報・楽曲構成・パート配分・タイトルの意味・歌詞の意味/解釈・MV2の有無・ダンス有無の7分類でまとめました。
- 基本情報
韓国語の楽曲。1st スタジオアルバム「DIMENSION: DILEMMA」7曲目に収録。リパッケージアルバム「DIMENSION: ANSWER」7曲目にも収録されている。 - 楽曲構成
Aメロ→Bメロ→サビの流れに大サビを加えた、オルタナティヴ・ロック調の K-POP。音源（YouTube 公式チャンネル） - パート配分
ヒスン > ジェイ > ジェイク > ジョンウォン の順でパート配分が多い。 - タイトルの意味
タイトル「Attention, please!」は「ご注目下さい！」という意味。 - 歌詞の意味/解釈
人気者の『僕』は集団の中から『君』へ視線を送っているけれど、自ら近づいて話す勇気はない奥手なタイプ。周囲からの「人気」と『君』からの「愛」どちらも欲しいと、若者のもどかしい恋愛が綴られている。 - MVの有無
なし。 - ダンス有無
一部あり。
Attention, please! の基本情報
「Attention, please!」は、ENHYPEN の 1st スタジオアルバム3「DIMENSION: DILEMMA」の7曲目に収録されています。
また、1st スタジオ リパッケージアルバム4「DIMENSION: ANSWER」の7曲目にも収録されています。
Attention, please! の楽曲構成・パート分け
「Attention, please!」の楽曲構成とパート分け（歌割り）を図にまとめてみました。
Aメロ→Bメロ→サビの王道な流れから最後に大サビを置いた構成になっており、オルタナティヴ・ロック5というジャンルの曲です。
エレキギターにベース・ドラムといったサウンドで、ノリの良いポップ要素も加わり、学生が文化祭などで演奏しそうな曲に仕上がっています。
おそらくは、ワールドツアーや音楽フェスを意識した上でのジャンル配分だったのではないでしょうか。メンバー達が観客と一体感を持って、ステージを盛り上げるための楽曲と言えそうです。
パート割りは、ヒスンが一番多いです。次いでジェイ、ジェイク、ジョンウォンのパート割りが多く、他のメンバーは同じくらいの比率になっています。
| パート配分 |
|---|
| ヒスン > ジェイ > ジェイク > ジョンウォン > ソンフン・ソヌ > ニキ |
Attention, please! のタイトル・歌詞の解釈
著作権の都合上、「Attention, please!」の歌詞全てを書き出して説明することは難しいため、ポイントを絞って自分なりの解釈を綴っておきます。
タイトルは「ご注目下さい！」という意味
まずタイトルの「Attention, please!」ですが、英語で「注意/注目して下さい！」という意味があります。
正しくは、May I have your attention, please.（ご注意/ご注目をお願いします。）という構文となるようです。
このフレーズはよく空港や航空機内のアナウンスで耳にすることが多いと思いますが、学校では先生が生徒に対し使ったり、スピーチ前に大衆の注目を集める時に使われたりするようです。
Attention please!
(作詞: Tae Yun Kim, Seu Ran Lee, Steven Lee, Seok Choi, Gabriel Brandes, K. o, Alexander Karlsson, Matt Thomson, Max Lynedoch Graham, Jieun Jeon, Jeongmi Kim, Son Jong Hwang, Ji Min Mok, Sqvare, Jessia Eunjoo | 2021年 ENHYPEN [DIMENSION: DILEMMA] の「Attention, please!」から引用)
모두 날 주목해 싹 다 날 주목해 Get it Get it
全てのサビ部分、始めの歌詞を引用させていただきました。
“모두 날 주목해 싹 다 날 주목해 Get it Get it”（みんな 僕に注目、全員 僕に注目して。分かってるね、そうだよ）という意味です。
“모두” は「全て、全部」という意味で、人に対して「みんな、全員」と使われるようです。また “싹”（すっかり、残らず）と “다”（全部）を合わせて、同じように集団を指しています。
get it は「それを～する」という場面で使われることが多く、ここでは「理解する、分かる」などの意味となり、「分かってるね、そうだよ」という訳が適当かと思います。
「みんな僕に注目して！」と学校やコミュニティなどで堂々としている様子から、『僕』はとてもオープンな性格で普段から集団の中心に居るような人物であることが分かります。
見ないふりをする『君』と、見つめ返して欲しい『僕』
근데 대체 너는 왜 나를 못 본 척해?
(作詞: Tae Yun Kim, Seu Ran Lee, Steven Lee, Seok Choi, Gabriel Brandes, K. o, Alexander Karlsson, Matt Thomson, Max Lynedoch Graham, Jieun Jeon, Jeongmi Kim, Son Jong Hwang, Ji Min Mok, Sqvare, Jessia Eunjoo | 2021年 ENHYPEN [DIMENSION: DILEMMA] の「Attention, please!」から引用)
왜 또 못 본 척해? Panic Panic
全てのサビで、先に引用した部分に続く歌詞です。
“근데 대체 너는 왜 나를 못 본 척해?”（でもいったい君はどうして 僕を見なかったふりをしてるの？）“왜 또 못 본 척해? Panic Panic”（何で見ないふりをするんだよ パニックだよ）という意味です。
“못 본 척해” は「見なかったふりをする」という意味で、歌詞の中で二度繰り返されています。『君』の視線をふと感じたけれど、逸らされてしまったような状況でしょうか。
panic は、英語で「焦る、慌てふためく」様子を意味します。日本語としても「パニックになる」と、英単語のまま状態を表す言葉として使われますね。
相手の『君』は『僕』に好意があり意識し過ぎて目を逸らしてしまうのか、はたまた人気者な『僕』が苦手で意図的に逸らしているのか…どちらでしょうね？(人気者と仲良くなるって、時にリスキーですよねぇ)
여기서 쭉 너만 보고 있잖아
(作詞: Tae Yun Kim, Seu Ran Lee, Steven Lee, Seok Choi, Gabriel Brandes, K. o, Alexander Karlsson, Matt Thomson, Max Lynedoch Graham, Jieun Jeon, Jeongmi Kim, Son Jong Hwang, Ji Min Mok, Sqvare, Jessia Eunjoo | 2021年 ENHYPEN [DIMENSION: DILEMMA] の「Attention, please!」から引用)
인싸 중에 인싸인 나를 좀 봐 봐
1番Aメロ、後半の歌詞を引用させていただきました。
“여기서 쭉 너만 보고 있잖아”（ここでずっと君をだけを見てるでしょ）“싸 중에 인싸인 나를 좀 봐 봐”（人気者の中でも人気者な僕をちょっと見てみて）という意味です。
“인싸” は英語の insider（集団や組織の部内者）が語源となっており、集団の中にいる人から転じて「人気者」という意味で使われる若者言葉のようです。
『君』に関心がある『僕』はずっと集団の中から視線を送っているけれど、自ら『君』へ近づく勇気はないと表現されています。
人気と愛、どっちも欲しい…！
모두가 날 바라봐 줘
(作詞: Tae Yun Kim, Seu Ran Lee, Steven Lee, Seok Choi, Gabriel Brandes, K. o, Alexander Karlsson, Matt Thomson, Max Lynedoch Graham, Jieun Jeon, Jeongmi Kim, Son Jong Hwang, Ji Min Mok, Sqvare, Jessia Eunjoo | 2021年 ENHYPEN [DIMENSION: DILEMMA] の「Attention, please!」から引用)
인기와 사랑 난 전부 다 갖고 싶어
Oh no! I don’t know what to do
꼬여버린 꿈 (Let’s go!)
Bメロの歌詞を引用させていただきました。“인기와 사랑 난 전부 다 갖고 싶어”（人気と愛 僕は全部欲しい）という意味です。
また “꼬여버린 꿈”（こじれてしまった夢）と表現されており、多くの人から人気を得たい承認欲求と、特定の人と愛し愛されたい恋愛欲求とで葛藤している様子が伺えます。
「全部欲しい」と表現されていることで、teenager6 の幼く可愛らしい印象を与えていますね。
(Here we go-o-o)
(作詞: Tae Yun Kim, Seu Ran Lee, Steven Lee, Seok Choi, Gabriel Brandes, K. o, Alexander Karlsson, Matt Thomson, Max Lynedoch Graham, Jieun Jeon, Jeongmi Kim, Son Jong Hwang, Ji Min Mok, Sqvare, Jessia Eunjoo | 2021年 ENHYPEN [DIMENSION: DILEMMA] の「Attention, please!」から引用)
갈림길에 서서 (여기 서서)
꼼짝 못 해 난 (구해줘 나 좀)
딜레마에 빠져 (이러다가)
진짜 전부 다 잃을까 겁나
サビ部分、後半の歌詞を引用させていただきました。
先の2行は “갈림길에 서서 (여기 서서)”（分かれ道に立って (ここに立って)）“꼼짝 못 해 난 (구해줘 나 좀)”（僕は身動き出来ない (助けて僕を)）という意味です。
後の2行は “딜레마에 빠져 (이러다가)”（ジレンマに陥る (こうしていると)）“진짜 전부 다 잃을까 겁나”（本当に全部を失うんじゃないかと怖くなる）という意味です。
ここでも、アルバムの副題となっている「DILEMMA」が登場するのですね。
人気と愛のどちらも得たいと意気込んでいた割りには、やはりどちらか選択しなければならない状況に追い込まれてしまったのでしょうか。
『二兎を追う者は一兎をも得ず』という日本のことわざがあるように、両方を追い求めていたらどちらも得られなくなる可能性がある、と冷静に考え直したのかもしれませんね。
Attention, please! に MV はありませんでした…
調べてみましたが、残念ながら「Attention, please!」には MV が見当たりませんでした。
「DIMENSION: DILEMMA」のタイトル曲7は「Tamed–Dashed」であり、「Attention, please!」は収録曲としてプロモーション用の映像はなさそうです。
Attention, please! のダンス見どころ
K-POP の楽曲には、歌と同じくらいダンスでの表現も欠かせませんよね。「Attention, please!」は基本的にフリースタイルですが、最後の大サビ部分のみダンスが用意されているようです。
ジョンウォンのパート「みんな注目して」の部分では、サムズアップした親指で自分を指し、両腕・両脚を広げて自分を大きく見せる振付になっています。
また、続くジェイのパート「見なかったふりをする」の部分では、手で顔を覆いつつ指の間から様子を伺うような振付が見られます。
ジェイク・ソンフンのパートでは、足踏みをして前進する様子から左右にステップを踏み、「ジレンマに陥って身動きできない」状況を表現しているかのようです。
Attention, please! のステージ映像
「Attention, please!」は「DIMENSION: DILEMMA」や「DIMENSION: ANSWER」の活動期にステージ披露されることはなかったようですが、ワールドツアー「‘MANIFESTO’」や「‘FATE’」、「Weverse Con Festival 2023」などでステージ披露されているようです。
‘DARK BLOOD’ SPECIAL SHOWCASE (2023年5月27日)
まずは ENHYPEN の 4th ミニアルバム「DARK BLOOD」でカムバック8した際の、スペシャル ショーケース9の映像です。
1時間45分にわたる動画の中盤で「Attention, please!」が披露されていますので、次にリンクを貼っておきます。
‘DARK BLOOD’ スペシャル ショーケース（1°06′42″～1°09’42″）
🗓2023年5月27日ENHYPEN Official YouTube
バンドの生演奏によるステージだったようです。ステージ奥の壁面には、ペンキで走り書きしたような Attention, please! のタイトル文字が映し出されています。
メンバーがそれぞれ、ステージ上を歩き回るパフォーマンスになっています。大サビ前の間奏で、紙吹雪が詰められた射出機を手動で操作し、天井に向けて打ち上げています。
紙吹雪の量が結構多いですが、自分で操作するのは楽しそうです！
衣装はダメージ加工のあるジーンズで揃えられ、フード付きパーカーやスタジャンを羽織るなど、メンバー毎に個性のあるラフなスタイルとなっていました。
K-909 (2023年5月27日)
こちらは K–90910 の映像です。こちらも、バンドによる生演奏でのステージになっています。
ウォールアートのような多彩な色で描かれた背景に、タイトルをはじめグループ名やメンバー名がロゴとして表示されるポップな演出となっています。
JTBC K-909 ‘Attention, please!’
🗓2023年5月27日KPOP JAMM
観客席の間には横花道のようなセンターステージがあり、ファンサービスしながら移動し曲の2番を披露してくれています。
衣装は、赤と黒を基調としたブレザー制服を思わせるものでした。赤系のタータンチェックが英国風で、お洒落にまとまっていますね。
ジェイの衣装は『袖がない』ケースが多いですね。二の腕の筋肉で、男らしさを強調する目的があるのでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ENGENE 予備軍の方は、ENHYPEN の曲「Attention, please!」について多少なりともご理解いただけましたでしょうか？
また先輩 ENGENE の方は、私の整理した「Attention, please!」の関連情報について間違いありましたら、ご指摘いただけると助かります。
🏝 Special Thanks 🌊
アイキャッチ画像：Timur Romanov 様 @ Unsplash
「MV はありませんでした…」のイメージ画像：Mudassar Iqbal 様
埋め込み動画のサムネイル画像：andresilva5 様
@ Pixabay
ENHYPEN（エンハイフン/エナイプン）：BELIFT LAB（HYBE LABELS）所属の7人組 K-POP アイドルグループのこと。
↩︎MV（エムヴィ）：Music Video（ミュージックビデオ）の略。
↩︎スタジオアルバム：レコーディングスタジオで制作されたアルバムのこと。
↩︎リパッケージアルバム：直近に発売したアルバムに新曲をいくつか追加し、装丁を変えて再度販売するアルバムのこと。
↩︎オルタナティヴ・ロック（alternative rock）：1970年代後半から80年代前半に登場した、商業主義的な産業ロックから60年代ロックへ回帰志向のあるロックジャンルを指す。alternative は “代わりの、代替の” という意味の形容詞。
↩︎- teenager（ティーンエイジャー）：13歳から19歳までの若者を指す言葉。 ↩︎
タイトル曲：K-POPにてミニアルバム等が発売されるとき、そのアルバムの代表作となる1～2曲を指す。
↩︎カムバック（comeback）：K-POP アーティストが新しいアルバムを発表し、活動を再開すること。カムバ。
↩︎ショーケース（showcase）：新しいアルバムや新人歌手などを、ファンやメディア関係者に対しお披露目するイベントのこと。
↩︎K-909（ケイ ナイン オー ナイン）：韓国の JTBC（中央東洋放送）が放送するグローバルミュージックショーのこと。909 は POP のロゴを左右反転したもの。
↩︎
コメント
「Attention, please!」はコンサートで盛り上がる一曲。最後の大サビだけダンスの振付が用意されているという構成も、一体感を表現するための巧みな手法ですね😉